ストーリーのつくり方はたくさんあると思うのですが、ここではハコガキをつくる、という方法を使ってみようと思います。 ある程度書きたい話ができている人、早速ハコガキを作ってみましょう。ハコガキというのは場面ごとにそのあらましを書いたものです。カードを数枚用意します。メモ用紙やコピー用紙を切ったものでかまいません。 一場面につき一枚使います。場面の区切り方としては人物が変わるとき、場所が変わるとき、時間が変わるとき、と考えてください。カードに時間、場所、人物、できごと、主なセリフ、の五つを書き込んでいきます。これを場面の数にあわせて作ります。
こんな感じです。これは実際に私が書いた作品の一部を取り出したものです。 一つ、これに問題点があります。分かりますか? (この作品を書くとき、私自身気づいていませんでした)時間、があいまいなことです。親父か死ぬ日、いつでしょう? 季節は? 季節、大事です。これによって風景の描写も変わってきますし、服装も変わってきます。そこまで考えて作るのですよ。 もう一つ、補足します。カードに時間を書くとき、どのカードの場面が『今』なのか、はっきり意識しましょう。もちろん、どのカードにも『今』がない小説もありえます。 さて、順番が逆になりましたが、書きたい話がまだできてないよ、っていう方。簡単な方法を紹介します。主人公、登場人物は決まっていますか? 主人公だけでも結構です。 仮に主人公を『僕』とします。『僕が……する』という文章を作ってみましょう。
これだけで十分小説になるんです。でもちょっとありきたりです。ひねってみましょう。
ファンタジー小説ができそうです。 もっと簡単に。今度は仮に主人公をサンタクロース、とします。
気にいった文章が見つかったら、それを膨らませていきましょう。サンタクロースが泥棒をする。なぜですか? それはいつですか? 何を盗んだのですか? 盗まれた人はどうなりましたか? 盗んだサンタクロースは? これで一つの話ができます。あとは上述のハコガキを作っていけばいいのです。 |